ガーナ「パラグライディングフェスティバル」レポート

4月4日(水)フェスティバル2日前
昨日の昼食の後はひどい時差ボケで、気づくとすっかり日付が変わっていました。今日の首都アクラは雨。昨夜、オーストリア、フランスから到着したメンバーとまずはゆっくり朝食をとりながら情報交換。昨年も来ているパイロットからの情報は役立ちます。
アクラは首都とはいえ、近代的なオフィスやビルはごく一部。まだまだ発展途上ですが、その分、生活力が強いというか、すごくエネルギーを感じます。ややその力に圧倒され気味です。
今日は開催地カウカウへの移動日。バスで4時間、街から離れるとすぐに赤土の悪路が続きます。舗装のために工事をしている場所では中国人らしき技術者が指導に当たっています。渋滞、売り子の往来、 走りたいところを好きなように走る車、人ごみ・・・いつもと違う海外に色々なことを考えながら、そんな景色を飽きずに見ていましたが、4時間では着く気配はまったくなし。すっかり日も暮れると明かりも乏しく不安になりますが、ドライバーはお構いなしにアフリカ音楽を聴きながら快調に飛ばします。揺れることさらに2時間。ようやく前方にカウカウの街の明かりが見えました。
明日はエリアの視察がてらフライトの予定です。朝起きたらどんな景色なのか楽しみです。

4月5日(木) フェスティバル前日
ガーナ1朝起きると、すでに廊下に日が差し込んでいます。外に出てみると昨日と打って変わって快晴。ホテルの前には高度差500mほどの山が見え、テイクオフらしき場所もすぐに確認できました。ランディングもホテルの前のサッカー場。移動には苦労しなさそうです。
さっそく朝食を食べ、テイクオフへ。テイクオフからは褐色の大地とカウカウの町が一望できます。アフリカらしい景色にテンションも上がりますが、今日は本流が裏から吹いておりすぐにテイクオフさせてくれなさそうです。南斜面のサーマルブローを待ってフライト。湿気が多いせいか、サーマルもマイルド、気持ちよくまず1本サーマルフライング。

本番は明日からですが、2本目にはナイジェリアでパラグライダーを習い始めた方とのタンデム。各国の方たちと知り合いになれるのもタンデムならではです。すでにオーバーキャストしておりフライダウンでしたが、ガーナでの初タンデムは無事Happy Landing。ガーナではランディングしてからが一苦労です。たくさんの子供たちがパラグライダーの着陸を待ち構え、あっというまに囲まれてしまいます。車が迎えに来てくれていれば、すぐに乗り込めますが、そうでないとしばらくは子供たちの中から抜け出すことができません。

といったかんじで練習日は終了。明日から本番。町も賑やかになりそうです。

4月6日(金) フェスティバル初日
ガーナ2いよいよ今日からフェスティバル本番。天気も良く今日もフライト日和となりそうです。すぐに飛びに行きたいところですが、まずはオープニングセレモニー。山の上にある会場にはガーナ政府観光局の関係者ほかたくさんの来賓の方がお見えのようです。ほとんどが地元の言葉で話されていたので内容はあまり理解できませんでしたが、歓迎されているということは十分に伝わりました。セレモニーに終え、いよいよフライト開始。すでにテイクオフの受付テントにはたくさんの方が並んでいます。テイクオフの雰囲気はお祭り全開!パラグライダーを準備している後ろで民族楽器を使った演奏や、MCが盛り上げます。今日もややクロスウインドなものの、サーマルブローのタイミングで飛び立てば問題なし。
テイクオフはあまり広くないため、準備が大変ですが、現在ガーナで仕事をされているグランボレパラグライダースクールのパイロット・Mikiさんご夫婦が手伝ってくださったおかげでスムースに進行しました。
今日、私はチーム内で唯一3本フライト。午後2時ころからのフライトでしたがサンダーストームが接近する前までフライトすることができました。
夕食後には簡単なミーティングも行い、チームらしくなってきました。

4月7日(土) フェスティバル2日目
ガーナ3テイクオフに到着するとアフリカンミュージックの生演奏が迎えてくれます。自然とテンションは上がってしまいますが、まずは冷静にコンディションのチェックから。午後にはサンダーストームの可能性があるので午前中になるべくたくさん飛んでおきたいところです。が、朝一のテイクオフはガスの中。アフリカンダンスを見ながらしばしコンディションを待ちます。頃もなく、フライトコンディションになりフライト開始。多くのパイロットはソアリングをしたがりますが、今日はタンデムチームを取り仕切るサブリナから、「たくさんお客さん待っているからほどほどにね!」と事前に告知を受けていたので、ソアリングもほどほどにランディングに向かいました。
ランディングでは観光局のみなさんが冷たい水をすぐに補給してくれるので、車の中ではしばしその水を飲みながらリラックス。テイクオフに着くと人はどんどん増えています。パラグライダーを広げる以外のスペースは徐々になくなっています。テイクオフ前は静かな場所で集中力を高めたいところですが、どうもそうはさせてくれません。準備だけは慎重に行い、なるべく早くお祭り会場から飛び立つことにしました。途中、雲が発達しだしたので様子を見ましたが、サンダーストームの来襲は日が暮れてから。結果、1人5〜8本のフライトをし、トータル50本で今日は終了です。各パイロットからもビッグデーを乗りきったためか自然と安どの笑みがこぼれました。

フェスティバルには青年国際協力隊としてガーナに来ているみなさんがお越しになっていました。みなさん、ガーナ各地で小学校の先生や看護婦などとして働いているそうです。これほどまでに環境の違う地で2年間も働くみなさんには大きな刺激を受けました。今日、明日で全員タンデムフライトを行う予定です。

4月8日(日) フェスティバル3日目
昨日の夜はすごい雷雨でしたが、朝起きるとすっかり乾いていました。今日も暑くなりそうです。テイクオフに到着するとすでにたくさんのお客さんがお待ちかねです。今日の最初のお客さんは日本の方。まさか、ガーナで日本人の方とタンデムするとは・・お互いビックリ。朝からソアラブルで快適なフライトが楽しめました。良い一日になりそうです。2本目ごろからはテイクオフにはたくさんの人が集まりだします。すでに昨日から待っている方もいるようですが、まっ、日本では信じられないような予約の取り方をするので仕方のないところです。これで許されてしまうのが“アフリカ”!
なんとかたくさんの方に飛んでほしいのでパイロット、送迎車ともフル回転。昼ごろからテイクオフ裏の雲の発達が気になりだしましたが、観天望気をしながらフライトを続けます。が、無情にも15時には大気が相当不安定となり、予約していただいたみなさんにも今日のこれ以降のフライトができないということがアナウンスされました。今日は私がチーム最多で5本飛びました。チームトータルで40本にはおよばず、これで明日に持ち越しのお客さんも多数となりました。すでに、土曜日から待ち続けている方もいます。イースターの休日は明日まで。最終日にすこしでもたくさんの方にパラグライダーを楽しんでいただければと思います。

ガーナ4 ガーナ6 ガーナ5

今日は夕食後、今回の基金の使用方法や来年のフェスティバルに関してなど、観光局のベン氏を交えながらミーティング。今年はフェスティバルの基金などで小学校に4つの教室を作ったそうです。

4月9日(月) フェスティバル最終日
明け方、カウカウの町はすごいサンダーストームに見舞われました。朝は幾分涼しく感じるくらいです。今日はフライト前に、このフェスティバルの基金などで作った教室のお披露目があるため小学校に向かいました。校庭の横には真っ白な新しい教室が建てられていました。お披露目のセレモニーでは次々とパラグライダーパイロットに感謝の言葉をいただきました。フライトをしてパッセンジャーの方に喜んでいただき、なおかつフライトして得た利益をこのような形で地元に還元するということをこの期間中に体験できたことは、パイロット冥利に尽きます。私たちタンデムパイロットはガーナ観光局からスポンサードされていますが、そのスポンサードの費用をそのままガーナの子供たちのために使えば同じことと思ってしまいますが、パラグライダーが介在することで多くのメリットがあると観光局のみなさんも断言しています。普段見ることのないパラグライダーのフライトを年に一度子供たちに見せること、フェスティバルを開催することでガーナ国中の外国人が開催地に訪れること、フェスティバルを目当てに海外から訪れる方がいること、フェスティバルに世界中のタンデムパイロットが手伝ってくれること・・・パラグライダーを通じて社会貢献ということをJPAでも掲げていますが、まさにその一つの形を今回見ることができました。

ガーナ8さて、フライトは今日も行われます。小学校を後にしてすぐにテイクオフに向かいますが、どうも昨日までと空模様が違うようです。すでにテイクオフにはたくさんの方が待っていましたが、残念ながら強風。今日が最終日と知っている方たちから、パイロットは質問攻め。やはり風で飛べないということはなかなか理解してもらえません。世界共通のタンデムパイロットの悩みかもしれません。
昼過ぎの閉会式は予定通り行われ、その間に風が良くなることを期待しましたが好転の兆しはなく、閉会式とともに今回のフェスティバルは終了しました。

私がチーム最多のフライトでしたがそれでも16本。1日8本でトータル30本はフライトできればと思っていましたが、期間中の交通量の多さ、昼過ぎのサンダーストーム、テイクオフのスペースを考えれば十分な本数なのかもしれません。もちろん、送迎のドライバー、テイクオフのお手伝いをしてくれるパイロットのみなさんは暑い中、献身的に動いて下さいました。スタッフのみなさん、フェスティバルに訪れて下さったたくさんのみなさん、そして地元ガーナのみなさん、ありがとうございました。タンデムパイロットとして気持ちの良い時間を過ごさせていただきました。

JPAでは今後も国内はもちろんのこと、国際的にも社会貢献ができるよう活動を続けてまいります。

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株式会社キッズスポーツKPSパラグライダースクールインストラクター 岡田

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